本町一丁目の信号を左手に曲がると、通称“山の手通り”に出るが、その正面が妙音寺である。
門前に駐車場があり、その脇に“平等山妙音寺”の石碑が立つ。 本堂まで緩やかな石段が続く。
かつては百観音を祀った“さざえ堂”があった。その名のごとく、 内部はらせん状の階段が
作られており、一回りすることによって、 西国・坂東・秩父を合わせて百観音の功徳を得ることが
できた。
しかし、天保13年(1842)の火災で焼失。 霊場の由来はもちろん、創建時期やその後の
歩みなどはほとんど残っていない。
現在の本堂は大正年間、 再建の話が持ち上がり、大正15年着工、昭和3年に完成した。
関東大震災の教訓から、 桐生地区で初めて鉄筋コンクリートの本堂が建てられた(写真下)。
平成元年には、信徒会館である善明閣が完成。建物内は日本武道の道場としても利用されている。
本堂前の小さな石造の立像が不動明王であり、脇仏として十一面観音と如意輪観音が
造られている(写真上)。
地元では七福神の一人、寿老人の寺として有名。
<巡礼案内>
平等山 妙音寺(みょうおんじ 高野山真言宗)<山の手観音>
本尊:不動明王、霊場本尊:十一面観音
〒376-0054 桐生市西久方町一丁目4番31号
TEL:0277-22-6228 住職:村上聖豊
<納経所>
同寺 TEL:0277-22-6228
普段は、不動尊と寿老人のご朱印を用意しているため、
観世音のご朱印と一言添えること。