第30番 浄運寺


本通りをわずかに行くと、左手の屋上に“かんのん堂”と書かれたビルがある(写真下)。
大きな文字なので目立つ。その脇が立派な山門になっている(写真上)。車はその先の
一方通行の細い道を入る。道の脇に広い駐車場がある。

庫裡で納経を頼み境内を進むと、正面には創建当時の雄大な本堂がそびえる。
一度も火災にあったことがなく、市の重要文化財になっている。 堂内には本尊として、
阿弥陀如来が安置されている。

その本堂の前に、三階建て近代的なビルが建っている。 そこが“かんのん堂”である。
歴史のある境内に、“かんのん堂” と呼ばれる鉄筋コンクリートのビルが建っていること自体、
驚かされる。

金箔で等身大の観音像は、その“かんのん堂”の1階に祭られている。左足を半歩前に
踏み出しているのが特徴だという。 2階の釈迦堂には、スリランカ人作成による巨大な
涅槃像が安置されている。

“かんのん堂”は元は玩具屋だったビルの内部を改造したもので、 葬儀や法事などに
使われる。

縁日は毎月18日。 この日だけに本尊の聖観音が公開され、世話人が話し相手に
なってくれる。 ぜひこの日にお参りしたい。

<巡礼案内>
 田中山 浄運寺(じょううんじ 浄土宗)
 本尊:阿弥陀如来、霊場本尊:聖観音
 〒376-0031 桐生市本町六丁目398番地
 TEL:0277-45-2962 住職:野口善教

<納経所>
 同寺 TEL:0277-45-2962
 本尊の阿弥陀如来の名前を書くのが通例になっているため、
 東上州の“観音様”のご朱印が欲しいと言葉を添えるとよい。

巡礼歌 『欲にそみ 心の垢も 落ちぬべし 桐生の川の 清き流れに』