第18番 円福寺

千手観音 ≪別所観音≫ :: 太田市


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県道の前橋館林線の新田遺跡入口という信号を南に入る。 観音堂5世紀築造の
茶臼山古墳の上に、十二所神社と並びながら立っている。

十二所神社には神仏習合によって人々に信仰された神像が安置されているが、
これは各地の末社を円福寺に寄せ集めて合祀したものだと言われている。

また、茶臼山古墳は県指定の史跡であり、太田市では天神山古墳に次いで2位の
大きさである。 その上に建つ観音堂は元禄14年(1701)に再建されたものであり、
堂内には鎌倉時代に作成された高さ80センチメートルの千手観音前立像が祀られている。

簡素な山門(写真下)を入るとその両脇には池があるが、これは弁天池と観音池の
名残である。

境内の正面には平成7年築の真新しい本堂がそびえ(写真上)、内陣には本尊の不動明王が
祀られている。 また、その西側には新田政義、政氏、基氏、朝氏の4名の位牌を祭る。

墓地の片隅には同寺を開基した新田氏四代新田政義をはじめ、新田氏累代の墓があり、
石層塔や五輪塔などが立ち並んでいる。

円福寺や十二所神社などを含む近在の11ヶ所が、平安時代末期に、新田氏の祖、
新田義重が開いた新田荘遺跡として、国指定史跡となっている。

<巡礼案内>
 御室山 金剛院 円福寺(えんぷくじ 高野山真言宗)<別所観音>
 本尊:不動明王、霊場本尊:千手観音
 〒373-0041 太田市別所町594番地 無住

<納経所>
 小林一之宅 TEL:0276-32-0166
 寺の東側の道路を南に行き、突き当りを左に折れ、
 東100メートル先にある十字路の角の民家。総代6人で寺を管理。

巡礼歌 『御室山 峰の松風 おとづれて 千手の誓い 耳に触れぬる』