第19番 正法寺

十一面観音 ≪出世観音≫ :: 太田市


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城西の杜という団地のすぐ西側。大きな仁王門が目印。

仁王門(写真下)は貞享2年(1685)の建立。 重層の楼門で上層部分には高欄が
めぐらされている。昭和28年、解体修理を行い、茅葺きから瓦葺きにした。

仁王門の両脇には、阿・吽の表情をした仁王像が納められている。 仁王門と仁王像は、
市の重要文化財に指定されている。

右側には客殿と庫裡があり、正面に本堂が建っている(写真上)。本堂は昭和50年
改修が行われ、床下をコンクリート化し屋根を銅板葺きにした。

本尊である聖観音は、高さ1.5メートルほどの寄せ木造りで、県の重要文化財に
指定されている。 12年に1度、午年に開帳される。

歴史を見れば、12世紀には、新田義重が伽藍を修復し、後に、新田義貞の弟、 脇屋義助の
菩提寺となる。それが縁で平成17年度には脇屋 義助の像が完成した。

脇屋義助は義貞に従い、鎌倉幕府を滅亡させ建武の新政を実現させたが、義貞の死後、
現在の愛知県で病死した。

鎌倉初期に作成された聖観世音は、県の指定文化財になっている。本堂の左手には、
市指定文化財の濡れ金地蔵や凝灰岩製の観音免層塔がある。

裏手には、脇屋義助の遺髪塚が造られている。

寺の東側には城西の杜という広い分譲団地が広がるが、 正法寺周辺はいまだに昔の
面影をとどめている。

聖観音 ≪脇屋観音≫ :: 太田市

<巡礼案内>
 脇屋山 聖徳院 正法寺(しょうほうじ 高野山真言宗)<脇屋観音>
 本尊:聖観音
 〒373-0041 太田市脇屋町562番地
 TEL:0276-32-0564 住職:空井良英

<納経所>
 同寺 TEL:0276-32-0564 住職は円福寺を兼務

巡礼歌 『尋ねても 祈りをかけよ さしもくさ 正しき法の 寺を印に』