すずかけ団地の南側の広い道路を信号を超え西に進むと、 右手に松の木の陰になりながら
お堂が見える。そこが亀岡観音堂である(写真上)。
“亀岡観音”とも呼ばれ、本尊の胎内には新田義貞が鎌倉討伐のため利根川を渡った際、
中州に現したという亀の背に乗った観音像が納められている。
この亀が現れたお陰で鎌倉幕府を倒すことができたと、義貞は感激し、 お堂を建て観音像を
祀り、この地を亀岡と名づけたという。
本堂は1キロメートル離れた南東にある。お堂は、 昭和56年に老朽化のため建て替えたもの。
寺名は、新田義貞の妻、勾当内侍の尼名、儀源比丘尼にちなむ。
勾当内侍は後醍醐天皇に仕えていた女官の一人で、あまりにも美しかったため、新田義貞の
心をとりこにした。
新田義貞が越前の藤島で戦死すると、密かに彼の首を生誕の地である新田郡に持ち帰り、
儀源比丘尼と名前を変えて、義貞の菩提を弔ったという。そこが、この儀源寺のあたり一帯だと
いわれている。
現在では、勾当内侍の墓が新田義貞の首塚とともに、花見塚公園に造られている(写真下)。
<巡礼案内>
広谷山 香華院 儀源寺(ぎげんじ 曹洞宗)<亀岡観音>
本尊:釈迦如来、霊場本尊:聖観音
〒370-0411 太田市亀岡町341番地1(観音堂)、同141番地(本堂)
TEL:0276-52-0657 住職:水野義成
<納経所>
同寺(本堂)TEL:0276-52-0657
亀岡町の信号を南に進むと、左手に本堂の屋根が見える。
その先の儀源寺という大きな石碑の立つ細い路地を左に入る。