それは先生

森昌子のデビュー曲の「先生」ではありませんが、司法書士は、ふだん「先生」と呼ばれ
ています。なぜ、先生と呼ばれているのでしょうか？難しい法律の勉強をしてきたから？
登記という専門分野のプロだから？単に名前に“士”がつくから？

理由はさまざまでしょうけれども、次のような3つの意味があるといわれています。1つ
には、「先生」という言葉の中には、専門家に対する“尊敬”の意味が1割ほど含まれている
ということです。難しい試験に合格して、法律家になった者に対する畏敬の気持ちです。

また、2つ目として、“軽蔑や揶揄”の意味も1割ほど含まれているといいます。それは、
男の人なら、夜のお店に行けばよくわかるでしょう。お客はみなおだてられながら、「先生」
とか「社長」とか呼ばれます。夜のお店には、先生と社長しか存在しないのです。

3つ目として、残りの8割は、そう呼んでおけば“無難”であろうという気持ちで使われる
ということです。その地位である役職名で呼んでおけば、ほとんどの人間関係は丸く収まり
ます。そこで、ほかに適切な呼び名もないことから、司法書士は「先生」と呼ばれるのだそう
です。したがって、「先生」と呼ばれたからといって、100パーセント尊敬されているわけでは
ないということです。

これは、もちろん1つの考え方を紹介したものです。ですから、みなさんなりに考えた傑作
がありましたら、ぜひ教えてください。