第8番 宝生寺

十一面観音 ≪日向観音≫ :: 館林市


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国道122号線の稲荷前という信号を北に入る。しばらく進むとT字路に突き当たるが、
その東に山門が現れる(写真下)。境内には5、6匹の犬が飼われている。本堂にお参りするのに、
犬に吠えられないように注意を要する。

寺名は文献によっては、“宝性寺”と書かれているが、“宝生寺”のほうが本来の名称である。
寺伝によれば、いつの頃か山伏が日向村に住みこんだが、村に寺がなかったため、自宅を寺とし
宝生寺を創建したと伝えられる。

江戸時代、租税を免除される等、特権を与えられていたが、天保14年(1843)、類焼により
堂宇を失う。その後しばらくの間、民家の一軒を仮本堂としていた。現在の本堂は昭和42年の再建。
本尊は延命地蔵尊。

西国33ヶ所の第8番、長谷寺の末寺であり、同じく8番を使っている。
観音像の姿も長谷寺のものと似通っている。

最初の観音像は手の平に乗るほどの小さな金仏であったため、江戸時代に紛失。
現在の観音像はその後の新調であるが、平成17年に屋根が修復されたお堂に安置されて
いる (写真上)。平将門の戦勝祈願の地でもある。江戸時代には、将軍家の日光参拝時の
休憩所ともなった。

<巡礼案内>
 日向山 宝生寺(ほうしょうじ 真言宗豊山派)<日向観音>
 本尊:地蔵菩薩、霊場本尊:十一面観音
 〒374-0076 館林市日向町240番地
 TEL:0276-73-6241 住職:木間弘範

<納経所>
 同寺 TEL:0276-73-6241

巡礼歌 『何事も 望みてかなう 宝寺 大慈大悲は 自在なりけり』