矢場の信号から100メートルほど北に、右に矢場集会場があり、左に垣根の陰になっている
細い道がある。 そこを左に曲がり少し進むと、相場家の敷地内に観音堂の跡地がある。
跡地は雑木林に囲まれ、昔の面影を忍ばせていたが、今は住宅地になっている。
その角を右に曲がり少し行った左側の畑中に、均整のとれた山門を構えた恵林寺がある(写真上)。
山門を入ると、平成9年、銅板葺きに屋根替えをした雄大な本堂がそびえ建つ。
内陣には本尊の釈迦如来と脇侍に文殊・普賢の両菩薩を安置している。天井を見ると、
当時使われた大きな駕籠が3基吊り下げられている。
また、境内の右側には、目薬師を祀った古い薬師堂と並んで真新しい観音堂が建っている。
目薬師とは目のさまざまな病を治す仏様として信仰され、お堂には目を描いた絵馬が
いたるところにつり下げられている。
通称“矢場観音”呼ばれる観音堂は相場家で管理していたが、平成15年取り壊され、
恵林寺に合併された。
恵林寺は歴史をもつ古いお寺であり、その境内はいつも静寂に包まれている。
本堂の脇には、昭和50年に市の重要文化財に指定された矢場氏累代の墓石が
静かにたたずんでいる(写真下)。
<巡礼案内>
笑岩山 恵林寺(えりんじ 曹洞宗)<矢場観音>
本尊:釈迦如来、霊場本尊:聖観音
〒373-0803 太田市矢場町3041番地
TEL:0276-45-0282 住職:丹呉晴府
<納経所>
同寺 TEL:0276-45-0282
住職は、妻沼町の瑞林寺(TEL:0485-88-1815)を兼務している。