第54番 西慶寺


石橋十字路から南に進み、フレッセイの先のウイングという店の横の細い道を左折する。道端に、
西慶寺を示す小さな案内板がでている。

そこから細い道を、道案内板のとおり左折し右折しながら進むと、西慶寺の正面に突き当たる。

簡素な山門の先には、鐘楼門が立つ。上層部には寛保2年(1742)に鋳造された百字真言鐘という
鐘が吊り下げられている。

境内に入ると、正面に本堂、左側に不動堂、右には庫裡がある。

寺伝によると、この寺は、大同2年(807)に中善寺を開いた勝道上人が開基し、その後、新田義重が
新田荘の下司職(げししき)となったため、寺尾の郷に住み、 この寺を祈願寺として崇めた。

元弘3年(1333)には、新田義貞が鎌倉攻めに出陣する際、 西慶寺の不動明王に戦勝を祈願した。

この不動明王は、一夜にして天狗と化して越後の新田一族までその挙兵を触れ回ったという。
それゆえ、安養寺の明王院(7番)同様、“新田触不動”と呼ばれている。

北関東36不動の9番札所でもある。

<巡礼案内>
 各願山 来迎院 西慶寺(さいけいじ) [高野山真言宗] 本尊・阿弥陀如来
 〒373-0061 太田市鳥山上町1426-1 住職・田口義昭

<納経所>
 同寺 TEL:0276-37-1341

巡礼歌 『義貞を 救い護りし 明王は 今も慈愛の 眼(まなこ)輝く』