第12番 法養寺


11番から出て、すぐ右へ曲る。民家に囲まれた狭い道を東に行くと、法養寺がある。墓地に
囲まれながら、山門、本堂、鐘楼が整然と建っている。 平成4年、諸堂を新築。建物には真新しさが
目立つ。

道をはさんで広い駐車場がある。山門を入ると目の前が本堂、右が庫裡。そして、手前に
鐘楼が建つ。本堂前には、2メートル以上の石造の報恩観音像が立っている。

境内は本堂の脇まで墓地が迫ってきている。

康治2年(1143)、上武士の能満寺の住職によって開山される。 明和4年(1767)には、観音堂が
建立される。観音像を衆生救済の仏として安置。 文政末期(1829)、天保8年(1838)に火災が
起きたが、観音堂は2度にわたって焼失を免れた。

このため、本尊は“火防ぎ観音”とも呼ばれ、地元の人々から厚い信仰を受けている。 平成4年、
現在の本堂が再建される。旧本堂の格天井の色彩画は、教育委員会で保存している。

内陣には、本尊のほかに、雨乞観音、薬師如来、不動明王などを祀る。

毎年1月、5月、9月には、観音護摩、不動護摩、自動車の加持祈祷、水子地蔵が行われる。
伊勢崎34ヶ所の30番札所。

<巡礼案内>
 大悲山 観音院 法養寺(ほうようじ) [真言宗豊山派] 本尊・十一面観音
 〒370-0123 伊勢崎市境東121 住職・田村隆明

<納経所>
 同寺 TEL:0270-74-7905

巡礼歌 『偽りの ならぬ大慈の もみじ葉は ここも錦の 法の庭かな』