質問6:ツケは、支払わなければいけないの?
2年ぶりに寄ったスナック。最初は懐かしさがこみ上げてきたが、急にママが言い出した。
「そういえば、2年前の支払ってない飲み代、ツケてあるわ。必ず支払ってね」
請求書をみると、36万円。内訳として利息も含まれていた。「え、利息も支払うのかよ」そう
思うと、顔が真っ青になった・・・。“
みなさん方の中には、このような経験をした男性諸氏もいるのではないかと思います。
ふつう、金銭を貸し借りした場合、利息がつくのが当然です。商売上の関係では年6%。
友達同士なら約束をしておけば年5%。
では、スナックのツケについては、利息はつくのでしょうか。結論から言うと、利息はつか
ないのです。なぜなら、ツケは支払期限を猶予するだけのことであり、金銭の貸し借りに
当たらないからです。
それでは、ツケの全額を支払う義務は、あるでしょうか。本件では、それもないのです。
なぜなら、スナックのツケは1年間の消滅時効にかかっているからです。ふつうの金銭の
貸し借りでは、10年の消滅時効にかかりますが、料理店の飲食料などは1年と短期の
消滅時効が定められているのです。
したがって、本件の2年前のツケには利息もつかないし、全額を支払う義務もないのです。
男性のみなさんは安心されたでしょうが、くれぐれも誠実な対応を望んでいます。