大雄院の門前を左に曲がり、そのまま細い道を進み、 二つ目の曲り角を左折する。
比較的細い道なので、間違わないように注意を要する。
わずかに行くと、畑のそばに、赤っぽいトタン屋根で紐の下がった小さな小屋がある(写真上)。
四方を白壁で塗られ、正面は黒っぽい板戸で閉められている。 周囲には、キャベツや
白菜などが栽培されている畑がいくつか見受けられる。 また、小屋の後ろには狭い竹薮があり、
風情をかもし出している。
本尊は60センチメートルの聖観音像。 今から約500年まえの天正年間、戦乱の最中、
戦い疲れきった津久井家の祖先が 三浦半島から持ち帰り、先祖の菩提を弔ったもの。
普段は、内陣の頑丈な格子戸の中に大事に納められている。
周りは津久井家の墓地になっており、同家が管理。墓地の中には、 天明6年(1786)の
年号の刻まれた大日如来の石造がある。 またその斜め後ろには、小さな石造の観音像が
鎮座している(写真下)。
春と秋には地元の人たちが集まって赤飯を炊き、お祭りをする。津久井家では、 お堂を
こぢんまりとした簡素なものに建て替える予定である。
<巡礼案内>
古庭観音堂<こていかんのんどう 古庭観音>
本尊:聖観音
〒373-0013 桐生市広沢町三丁目3901 無住
<納経所>
津久井佳夫宅 TEL:0277-53-3469
観音堂のすぐ前。ご朱印のほか、長いお札もある。