第14番 観音山


金山に続く大門通りから、一つ東に入った細い道。東山球場の南側で、双葉会館の隣に、
登り口に庚申塔や馬頭観音の石像が立つ小高い山がある(写真上)。 麓に一軒廃屋があり、
登り口の岩肌のむき出した斜面を登ると、すぐに頂上に出る。

かつて救世山松響庵という寺があったと伝えられているが、山頂には観世音と彫られた
石仏が祭られている(写真下)。

いつの頃かお堂が焼失し、本尊は木造の聖観音と姿を変え、明治初年頃、大光院吉祥門の
近くの教授院に救世観音という名称で移されている。 登り口や山頂の石造物群は災難や
厄病除けのために設置されたものだと言われている。

現在は、渋沢清一氏個人の所有の山。

近くには尊王思想家、高山彦九郎を祭った高山神社、太田七福神の一つ、 大黒天を祀る受楽寺、
徳川家康が新田氏の祖、新田義重のため建立した大光院などがある。

観音山の前の道は、かつて金山城に登城するための御城道である。

御城道は15世紀、金山城が築かれてから、江戸、明治にかけて太田の街の発展に貢献してきた
重要な道であった。

ベルク龍舞店の西側には、群馬巡礼の会を主催している広徳寺がある。

<巡礼案内>
 救世山 松響庵 観音山(かんのんやま)
 霊場本尊:馬頭観音
 〒373-0027 太田市金山町19-29 無住

<納経所>
 西光山 教授院(浄土宗)
 〒373-0027 太田市金山町33-23
 TEL:0276-22-7328
 
 大光院正門の西、突き当たり

 または、樋口正洋宅 太田市浜町72-26 TEL:0276-45-6235(事務局)

巡礼歌 『救世の 山頼りて登る 岩が根の 松の響きも 実りなるらん』