金山に続く大門通りから、一つ東に入った細い道。東山球場の南側で、双葉会館の隣に、
登り口に庚申塔や馬頭観音の石像が立つ小高い山がある(写真上)。 麓に一軒廃屋があり、
登り口の岩肌のむき出した斜面を登ると、すぐに頂上に出る。
かつて救世山松響庵という寺があったと伝えられているが、山頂には観世音と彫られた
石仏が祭られている(写真下)。
いつの頃かお堂が焼失し、本尊は木造の聖観音と姿を変え、明治初年頃、大光院吉祥門の
近くの教授院に救世観音という名称で移されている。 登り口や山頂の石造物群は災難や
厄病除けのために設置されたものだと言われている。
現在は、渋沢清一氏個人の所有の山。
近くには尊王思想家、高山彦九郎を祭った高山神社、太田七福神の一つ、 大黒天を祀る受楽寺、
徳川家康が新田氏の祖、新田義重のため建立した大光院などがある。
観音山の前の道は、かつて金山城に登城するための御城道である。
御城道は15世紀、金山城が築かれてから、江戸、明治にかけて太田の街の発展に貢献してきた
重要な道であった。
ベルク龍舞店の西側には、群馬巡礼の会を主催している広徳寺がある。
<巡礼案内>
救世山 松響庵 観音山(かんのんやま)
霊場本尊:馬頭観音
〒373-0027 太田市金山町19-29 無住
<納経所>
西光山 教授院(浄土宗)
〒373-0027 太田市金山町33-23
TEL:0276-22-7328
大光院正門の西、突き当たり
または、樋口正洋宅 太田市浜町72-26 TEL:0276-45-6235(事務局)