第80番 薬王寺


79番から西にまっすぐ行くと、広い道路と交差する。角に教会があるが、それを左折し南に行く。

阿部キルト工業が見えたら、細い道を右折する。そのまましばらく進むと、薬王寺が右手にある。
反対側には、スーパーとりせんがある。

入口には平成7年築の山門が建っている。東側にはつくし保育園がある。

境内には、つげ、ひのき、かしなど、名札をつけられた木々が繁っている。

その大きなつげの木の下に、安永5年(1776)の宝篋印塔や、寛政元年(1789)の供養塔などが
立つ。また、困った人を助けに行くという、抜け出し地蔵も並んでいる。正面には寄棟造りの独特な
本堂が建ち、 内陣に本尊の薬師如来を祀る。

この寺の由緒は、無住時代が長かったため不詳。当時は現在地より北西にあったが、いつの時か
移転して、この地域の寺として栄えた。後に、明治期の神仏分離令の影響を受け、 現在のような形
になった。

今はつくし保育園から園児の楽しそうな声が聞こえ、境内には明るい雰囲気が漂っている。園の
東には広い駐車場も確保され、安心して参拝できる。

周囲は造成が進み、多くの住宅や店舗が並び始めている。一昔の東矢島の地区とは、趣を異に
している。

<巡礼案内>
 医王山 薬王寺(やくおうじ) [真言宗豊山派] 本尊・薬師如来
 〒373-0815 太田市東矢島町1208 住職・加賀谷光輝

<納経所>
 同寺(兼79番) TEL:0276-46-1481

巡礼歌 『十楽の 浮世の中を 尋ぬべし 天皇さえも さすいぞかな』