第72番 真光院


藤阿久の信号を南に行き、東武線の陸橋を下りたらすぐ右折。陸橋の下に駐車場がある。寺名は
福昌寺であるが、 現在では真光院のほうが通称になっている。

大正の初め、薬師堂が東武線の機関車の煤煙が原因で焼失し、縁起などは不詳である。

寺伝では、元禄年間(1688~1704)の創建、寛永2年(1625)の中興とされる。

かつては広寺域を有していたが、明治43年、東武伊勢崎線が開通し、寺域が南北に二分され、
境内を覆っていた竹林や樹木などが、煤煙による火災防止のため、 すべて伐採された。

また、県道の開通によって墓地が半分、道路の反対側に押しやられ、昔からもつ寺院の風情も
変化している。

現在、陸橋の下にある入口には、小粋な山門が造られ、中央に入母屋造りの真新しい本堂が
建つ。その隣に庫裡が並び、境内には真新しさが漂う。

本堂、山門などは平成17年に新築されたものであり、数年前とは趣を異にしている。また、本堂前
には墓地の一部が残り、 その間に閑静な住宅地に抜ける小道も作られている。

今では現代的な高架線のそばに、歴史を感じさせる雄大な本堂が立ち並び、見事なコントラストを
かもし出している。

<巡礼案内>
 住良山 真光院(しんこういん) 福昌寺 [高野山真言宗] 本尊・大日如来
 〒373―0034 太田市藤阿久町448-1 住職・空井良淳

<納経所>
 同寺 TEL:0276-32-1900

巡礼歌 『観音の 大悲の力 強ければ 重き罪をも 引き上げてたべ』