第56番 医王寺


55番の前の道を西南に進む。深沢造園からそのまま西に行くと、松尾神社があるのでそれを
左折。ガソリンスタンドのある小さな十字路の手前に医王寺がある。

入口には2本の太い石柱門と真言宗医王寺と刻まれた石碑が立つ。

正面の参道の先には、本堂が建っている。これは明治8年の焼失後、同10年に再建された建物で
あり、時代を感じさせる。

本堂の左手前には、屋根の高いサッシの入った建物があるが、それが観音堂を兼ねた不動堂で
ある。正面には、明和4年(1767)に作製された青銅製の不動明王が祀られている。この像は
大日大聖不動明王と呼ばれ、 市の重要文化財に指定されている。

また、奥の棚の上には金色に輝く如意輪観音が祀られている。 明治8年の火災後、納められた
半伽思惟の像であるが、随所に見られる傷が痛々しい。

本堂の本尊は、同じく不動明王だが秘仏である。これは四国霊場46番の西林寺から移された
ものであり、身代わり不動として名高い。

また、堂内には、同56番の泰山寺から移した不動明王も安置されており、合わせて3体不動尊と
呼ばれている。

北関東36不動10番、東上州33ヶ所21番の各札所。

<巡礼案内>
 清池山 医王寺(いおうじ)[高野山真言宗] 本尊・不動明王
 〒370―0303 太田市新田小金井町982 住職・大野義壷

<納経所>
 同寺 TEL:0276-57-3141

巡礼歌 『妙なるや 法の蓮(はちす)の 花咲きて 心の底も すめる小金井』