

富沢団地の入口に、セブンイレブンがある。その信号を団地の方角に曲り、 一つ目の角を左折する。
信号の一つ先の小屋のある角を、右折しても行くことができる。すぐに正福寺の裏側に出る。
広い境内に真新しいお堂が建つ。これが正福寺の本堂である。
平成5年新築された間口四間半、木造瓦葺きの 見上げるほど大きな建物である。
旧本堂は江戸中期に建てられ、明治や昭和期に修復されたが、随所が朽廃しているため、現在の
本堂が再建された。
内陣には本尊の十一面観音菩薩のほか、不動明王、地蔵菩薩などを安置する。また、秘仏である
大聖歓喜天を祀る。
由緒は不詳であるが、歴代住職の経緯から、江戸初期の創設と推察される。明和3年(1766)、
知龍和尚によって中興される。知龍は、荒神堂や本堂を建てるなどの功績を残した。
境内は広く、左手に供養塔を安置する二十二夜堂、脇待として二像を祀る荒神堂など諸堂が建つ。
入口には、寺院では珍しい長屋門がある。門の前には二体の石の地蔵が祀られ、細い参道が民家に
囲まれながら、 広い通りまで続いている。
周囲は、住宅地や団地に囲まれた閑静な場所。ふだんは近所の子供たちの遊び場にもなっている。
<巡礼案内>
富沢山 観音院 正福寺(しょうふくじ) [高野山真言宗] 本尊・十一面観音
〒373-0832 太田市富沢町259 無住
<納経所>
教王寺(88番) TEL:0276-32-1143