第7番 明王院


5番納経所(光明寺)から、上武国道の安養寺の高架線の手前にある小さな手押し信号を
右にいくと、突き当たる。または、国道354号、安養寺の少し東、運送業者の脇の道を入ると、
正面に出る。

境内には、正面に三棟造りの二天門、その先に、切妻造りで側面に拝観口のある大きな
不動堂がそびえている。

内陣には、新田義貞が鎌倉攻めをした際、山伏に変身して越後の国まで挙兵を触れ歩いたと
伝えられる新田触不動、そして、新田義重の姿を刻んだという火焔のない御影不動の二体が
安置されている。

この不動堂と並んで、千体の不動明王を供養塔に刻んだピラミッ ド型の千体不動塔が建っている。

高さ6メートルほどの塔の各側面には、小さな不動明王が合わせて千体、彫刻されている。
御影不動と同様、火焔の光背が見当たらないのが特徴である。不動堂の左前に立つ二層の
四角い塔は、大師堂である。

珍しい型のこの建物は境内に趣を与えている。二天門を入ってすぐ左に、本堂がある。いつも
静寂な雰囲気に包まれている。この寺は、康平4年(1061)後冷泉天皇の勅願により建立され、
新田氏の祖である新田義重を中興する。

以後、新田氏の氏寺として栄え、創建当時は200メートル四方の寺域を持っていたという。

<巡礼案内>
 呑嶺山 明王院(みょうおういん) 安養寺 [真言宗豊山派] 本尊・不動明王
 〒370-0422 太田市安養寺町200-1 住職・島田厚司

<納経所>
 同寺 TEL:0276-52-0735

巡礼歌 『仮の世に 知行(ちぎょう)争う 無益(むやく)なり 安楽国の 守護をのぞめよ』