59番から南へ行くと、すぐ突き当たる。その道を右折しさらに突き当たりを南へ進む。高圧線
沿いの信号に出たら右折する。一つ目の信号の一つ先の小さな交差点を右折。 しばらく行くと
左手に見える。
辺りは田んぼが広がり、のどかな空気が漂う。東西に伸びる農道の端に参道が造られている。
参道の両端には墓地が並んでいて、古刹たる風格を有している。 特に西側には二十二夜塔や
庚申塔など古い石造物が存在する。
境内東側には、平成5年鋳造の鐘を吊るす鐘楼が、忘れられたかのように建っている。
中央に建つ本堂は、間口八間の大きさで、とても無住のお寺には見えない。
内陣に本尊の地蔵菩薩のほか、不動明王、弘法大師の脇仏などを安置している。
隣接して“憩の家”がある。これは平成8年、庫裡を地元の人々のために解放したもの。住民が
気軽に使える庫裡。 住職の心遣いが見えるようである。
庫裡の前の小庭は、いつも掃除が行き届いている。その木々の間から見える本堂が、格式高い
寺院を思わせる。
この寺は寛政11年(1799)創設され、明治42年に同地区の薬師堂を合併している。昭和10年には、
庫裡が改築されている。
また、明治期には学校の分教場が設置され、これが現在の宝泉小学校の前身になっている。
<巡礼案内>
祈願山 十輪院 延命寺(えんめいじ) [高野山真言宗] 本尊・地蔵菩薩
〒373―0045 太田市沖野町287 無住
<納経所>
宝性寺(66番) TEL:0276-31-0130