第46番 円満寺


元宿町の信号を北に進み、突き当りを右に行く。JR桐生駅前を東に折れ、突き当りをそのまま
道なりに進むと、神社や仏閣が立ち並ぶ通称“山の手通り”に出る。 円満寺はその通りに面している。

駐車場はあるが、坂道を登るので近場の空地に停めるのがよい。

道の脇にある広い歩道から、高い石段を登る。真上にある均整のとれた鐘楼門は、この寺の
シンボル的存在。

この門には、文化10年(1813)鋳造された梵鐘が下がる。幸いにも第二次大戦で供出されず、
現在でも残されている。

石段を上りきると、広い境内になり、右に客殿と庫裡が建つ。かつては成蓮院と称されていたが、
16世紀ごろ、円満寺となった。昭和21年の火災で、鐘楼と北辰殿を除き、すべての建物を焼失。
一時期、 北辰殿が仮本堂になっていた。

昭和48年に再建された鉄筋コンクリート製の本堂は、少し高台の上にある。火災の教訓で、
各建物は離れた場所に建てられている。

本堂の前には池が造られ、大きな錦鯉が何匹も泳いでいる。さらに石の階段を登って本堂の
入口まで行くと、そこから桐生の町並みが隅々まで見渡せる。

境内の客殿や鐘楼門の鳥瞰もすばらしい。高台にいると、旅の疲れもしばし忘れる。

<巡礼案内>
 鷲ヶ峰福応山 成蓮院 円満寺(えんまんじ) [高野山真言宗] 本尊・虚空蔵菩薩
 〒376-0054 桐生市西久方町二丁目3-19 住職・生方龍照

<納経所>
 同寺 TEL:0277-22-6640

巡礼歌 『極楽の 浄瑠璃世界 たくらえば 受くる辛苦は 報いならまし』