

連取の傘松から床屋の前に戻り、北東に斜めに延びる道をそのまま進む。広い道路を横切り
しばらく行くと、左手に大きな本堂が見える。
門前に広い駐車場がある。境内には静寂が漂っている。 伊勢崎の繁華街の賑やかさは、
ここまでは聞こえない。
山門は文政7年(1824)の建立で、 天井には地元の絵師、森村采園によって見事な天女と龍の
絵が描かれている。
境内の正面に建つ本堂は、明和9年(1772)に火災で焼失したが、安永3年(1774)に再建されたもの。
内陣には本尊、大日如来座像が安置されているが、天明2年(1782)信者による寄進。
文久元年(1861)には、彩色などの補修が施されている。また、昭和7年には、 本堂の屋根を
茅葺きから瓦葺きにしている。
この寺は、暦応2年(1339)、大阿闍梨の親快僧都の開山。 大永3年(1523)、皇室守護祈祷の
大任を仰せつかった。現在でも、山門の梁などに、菊の御紋が描かれている。 本堂の裏に、
江戸時代の地頭初代であった駒井政直の墓がある。
本堂左手に建つのは、観音堂。内陣には十一面観音を祀る。伊勢崎34ヶ所の15番札所でもある。
<巡礼案内>
菩提山 宝幢院(ほうどういん) 光蔵蜜寺 [真言宗豊山派] 本尊・大日如来
〒372-0812 伊勢崎市連取町1674 住職・岩井昌興
<納経所>
同寺(兼27番) TEL:0270-25-7667