

馬見塚町の十字路から南に行き、左手遠くに介護施設ゆたかの建物を見ながら、信号に出る。
十字路の一画には墓地がある。そこを右に曲り、100メートルほど先の左側にある。
コンクリートで囲まれた狭い入口を入ると、庫裡とつながった宝形造りの本堂が建っている。
無住であり、いつもサッシの雨戸が閉まっている。
本堂の左前や前方には、墓地が迫ってきている。境内をもう少しで埋め尽くす。 墓地の広がる
誰もいない境内。締め切った雨戸が、 本堂や庫裡をよけい淋しいものに感じさせる。
応永年間(1394~1428)、良海法印の開山。天正年間(1573~1592)祈願所として壮麗を
極めていたが、同13年(1585)兵火により焼失。慶安2年(1649)、現在の地に再建される。
明治7年、長沼学校の仮校舎となるが、本堂は床下を歩けるほど大きかったと いう。大正2年、
再び火災のため焼失。大正3年に、現在の本堂が再建される。
墓地の手前には、石造物が立つ。元禄15年(1702)の青面金剛像や宝暦9年(1759)の二十二夜塔、
寛政5年(1793)の観音供養塔など、江戸中期に造られたものが多い。
境内には、わびしく伊勢崎34ヶ所の4番の案内板が立つ。
<巡礼案内>
福寿山 恵日院 観音寺(かんのんじ) [新義真言宗] 本尊・十一面観音
〒372-0855 伊勢崎市長沼町11 無住
<納経所>
満善寺 TEL:0270-32-1506