1番の500メートルほど東、国道354号沿い。門はなく、自動車修理場の脇の道を入る。
広い境内の片隅に、廃車が何台か放置してある。
この寺の創建については諸説あるが、新田義兼の娘、来王御前の開基とする説が有力である。
左側には、地蔵堂がこぢんまりと建っている。内陣の地蔵菩薩は“子育て地蔵”ともいわれ、
片方の足をひざに乗せる半跏倚(はんかい)の姿をしている。
正面に建つ本堂は一見、民家風であるが、金剛精舎とも呼ばれ、公民館も兼ねている。
そのため、村の集会で随時使用される。本堂内には本尊である薬師如来、 そして、不動明王、
愛染明王などが祀られている。
本堂の手前には、雑木林の中、歴代住職の墓が石灯籠に囲まれて造られており、そこだけが
厳粛な雰囲気に包まれている。
境内には、太田市の重要文化財に指定されている円仏および妙蓮の板碑がある。
高さはともに150センチメートルほどである。円仏は妙蓮の夫と思われ、彼岸の中日に、
夫婦で極楽往生を願い建立したものである。
仏に祈る気持ちは、今も昔も変わらない。
<巡礼案内>
延命山 地蔵院 金剛寺(こんごうじ)[高野山真言宗] 本尊・薬師如来
〒370-0403 太田市岩松町525 無住
<納経所>
教王寺(88番) TEL:0276-32-1143