

百々の信号を南に行き、二つ目を右折。少し行くと、右手の路地を入った突き当たりに、真新しい
お堂が建っている。これが平成18年再建された経蔵寺の新本堂である。
四方の白壁が、まぶしく目に映る。この中に木像の虚空蔵菩薩が安置されている。
旧本堂が隣接して建っているが、全体的に色が黒ずみ、いかにも古いという感じを与える。
天正年間(1573~1592)に 新田氏の末裔、小柴明光が晩年仏門に入り、明光坊という草庵を立てた。
寛永7年(1630)には、経蔵寺と改称している。
寛政2年(1790) 世良田の総持寺の末寺となり、文化9年(1812)には本堂を建て直した。その後、
その本堂が崩壊したため、 再建されたのが現在の旧本堂である。旧本堂に小さな物置が接続している。
現在 の本堂は、その旧本堂の東側に並んで建てられた。旧本堂が小屋のように感じられる。
境内には、建物はこの二つのお堂しかない。
左側に墓地の広がる境内は、新しいものと古いものとが混在する妙なコントラストをかもし出している。
この寺には、南北朝時代の五輪塔が不完全な形であるが存在する。また、天正年間 (1573~1592)、
境城主だった小此木長光がこの寺に居住していたとの伝承もある。
<巡礼案内>
医王山 経蔵寺(きょうぞうじ) [新義真言宗] 本尊・虚空蔵菩薩
〒370-0117 伊勢崎市境百々63 無住
<納経所>
妙真寺 TEL:0270-76-0415